素描展の魅力とは

素描展の魅力とは - 素描展の魅力とは

好んで素描、デッサン展を見に行くという方は、それほど多くはないと思います。やはりシャガールの艶やかな色彩や、モネの幻想的な光の氾濫を見たい、という方が多いのは当たり前なのかもしれません。しかし、一度「線」の魅力を知ってしまったら、もう戻れないと断言します。それが何故かというと、日本人は歴史的に「線」の描写を好んでいたからです。

浮世絵から漫画-日本人の線描写-

素描展の魅力とは 1 - 素描展の魅力とは

実は西洋絵画において、境界線はむしろ表現しないものでした。現実において境界線というものが存在しないため、それを描く必要がないと考えたのです。実際にスフマートと呼ばれる境界線をぼかす技術が、ダ・ヴィンチによって使用されています。しかし日本では境界線を積極的に使用し、それは表現手段の1つにまで昇華されることとなりました。それが浮世絵から現代の漫画へと続いていく表現方法で、これはパリ万博をきっかけに西洋の画家に知られるようになり、印象派の画家に大きな影響を与えることになりました。

素描展の魅力とは
Scroll to top